「日々に鉄瓶を、もっと楽しく!」をコンセプトに、
プラスワンのアイテムや新しい使い方提案をしていく。
それが「M O R I O K A  T R A D」プロジェクトです。

「M O R I O K A  T R A D」とは?

城下町・盛岡に、何百年も受け継がれてきた南部鉄器。藩政の頃につくられた茶釜は、時代のニーズに合わせて、ツルや注ぎ口のついた南部鉄瓶へと進化しました。トラディッショナルな工芸品を日常に取り入れ、柔軟に使いこなすのは盛岡らしいスタイル。そこで、伝統工芸である南部鉄瓶と“盛岡らしさ”を掛け合わせ、一つの生活ブランドとして発信すべく、「M O R I O K A  T R A D」プロジェクトが動き出しました。

NUKUMORI

「M O R I O K A  T R A D」第一弾は、南部鉄瓶とホームスパンのコラボレーションです。タヤマスタジオが展開する「kanakeno」ブランドの鉄瓶を装う、ホームスパン作家のオリジナルアイテム「NUKUMORI」。クールな印象の鉄器を、ウールならではの温もりあふれる鉄瓶マットや帽子(つまみ用)がやさしく包みます。そんな「NUKUMORI」シリーズのアイテムはすべて、ホームスパンのハギレや羊毛フェルトでつくる一点モノ。作家たちの自由な発想から生まれる作品との一期一会は、お茶の時間が待ち遠しくなります。

たとえばこんな
つまみの帽子たち

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湯を沸かしたばかりの鉄瓶のツルをつかむ時は、カバーが大活躍!

つまみにかぶせる帽子の内側に、フェルトを詰めているタイプ。弾力があるので、つまみにフィット!

帽子をかぶせたフタはこんなにキュート!鉄瓶マットとセットで揃えて

服地やネクタイ用に手つむぎ手織りしたホームスパンの生地。その風合いをそのままに、ハギレを使って独創性あふれるつまみ帽子が出来上がりました

使い終わった後は、帽子をかぶせてそのままキッチンに保管

カバー、マット、つまみ帽子の3点セットでギフトにもおすすめ。落ち着いた生成シリーズは、原しおりさん(はらちゃん)が作りました。

ヘリンボーンとデニムによる、シックなタイプは澤村佳菜さん(かなちゃん)作。スタイリッシュなトーンのお部屋に合いそうです

ピンクと紺のカラフルな千鳥格子は、パッとキッチンが明るくなりそう。東欧チックなデザインが得意な小山牧子さん(おやまさん)作。マットは中にウールを詰めてドーナツ型にし、安定感を出しています

おやまさん

小山牧子/八幡平市出身。未年生まれ。2010 ~2018年まで、岩手日報カルチャースクールホームスパン講座にて染織を学ぶ。小物やマフラーなどを中心に制作し、県内外のイベントにも多数出展。服飾作家「ASSOBOO」とのコラボ作品も展開している。ベーシックな杉綾はもちろん、オレンジやピンクを絶妙に生かした作品は、ドイツ、ハンガリー、チェコなどの東欧雑貨を彷彿させ、どこか懐かしさを漂わせる。 インスタグラム @makico_fo

はらちゃん

原しおり/1989 年盛岡市生まれ。2010 年岩手県立産業技術短期大学校産業デザイン科プロダクトコース卒業。同年、神奈川県で就職するも、2011年に盛岡へ帰省。ホームスパンと出合い、2014年から植田紀子織物工房にて内弟子として修業。2017年からは研究生として同工房に所属し、自身の作品づくりに取り組む。現在は独立して作家活動をスタート。「N U K U M O R I」の六角マットのように、造形を工夫したものづくりが好き。インスタグラム @shio8648

かなちゃん

澤村佳菜/1989 年盛岡市生まれ。2012 年、共立女子大学家政学部被服学科を卒業後、植田紀子氏に師事。同織物工房の内弟子として修業後独立し、自身の作品づくりに取り組む。ブルーやグレーをベースにしたメンズライクなデザインを得意とする。2013 年から、岩手リハビリテーション学院にて織物講義の助手を務める。 岩手県が取り組むアイウールプロジェクトにおいて開発した、「アイウールネクタイ」制作の縫製作業を一手に担う。

ブルーとグレーの杉綾帽子、ツンと上を見上げるシャープなラインに拘りました(かなちゃん作

真赤に熟したリンゴの帽子は、「あかいりんご」の鉄瓶と合わせて使ってほしい(はらちゃん作)

ボンボンつきのドット柄帽子は、小人がかくれんぼしてるみたいです!(かなちゃん作)

赤とブルーの杉綾を縫い合わせた帽子は、見る角度で印象が変わります(おやまさん作)

カラフルな糸をクルクル巻きつけたら、ポップな帽子ができあがり(おやまさん作)

南部鉄器

国の伝統的工芸品第1号に指定されている南部鉄器。盛岡市と奥州市水沢区で、時代のニーズに応じた進化を重ねてきました。盛岡に伝わる南部鉄器は、南部藩主が、京都などから召し抱えた釜師による「茶の湯釜」から始まったといわれます。現在、市内にある鉄器工房が、多種多様なライフスタイルになじむ鉄器づくりに取り組んでいます。

kanakenoブランドの人気シリーズが「あかいりんご」。その名前通り、リンゴをモチーフにした鉄瓶です。模様つけをせず、あえてシンプルに仕上げた肌合いは、和洋問わず幅広い生活シーンで使えそう。全体のフォルムはもちろん、ツマミのデザインにもご注目!

「kanakeno」は、南部鉄器製造・販売の「タヤマスタジオ」が、南部鉄器を日常の道具として意識し使ってもらうことを目的に、2017年に立ち上げたブランド。伝統的な製法を守りながらも、使いやすいデザインと機能性を重視。「丁寧を育む、てつびん生活」をコンセプトに、「てつびんの学校」という体験型のイベントも開催しています。

「タヤマスタジオ」代表の田山貴紘さんは、自らが職人としてものづくりに向き合うと同時に、今の生活にあった商品の開発にも果敢に挑戦しています。若手職人にその制作をトータルに任せる「あかいりんご」も、そのプロジェクトの一つ。貴紘さんの父、和康さんも50年以上に渡って鉄器づくりを続けている根っからの職人。これまで数々の賞を受賞する中、2018年には現代の名工に選ばれています。技術を受け継ぎながらも、伝統工芸である南部鉄器の魅力を若い世代に届ける!「MORIOKA TRAD」シリーズも、そんな思いのカタチなのです。

ホームスパン

ホームスパンとは、羊毛を手つむぎ手織りした布地。イギリスで発展したホームスパンは明治期から大正期にかけて、その技術が日本に渡りました。岩手県の県庁所在地・盛岡市は、大正期に育まれたホームスパンの技を生かし、現在も地場産業として継承する全国でも唯一の産地。現在は、盛岡市にある工房や個人作家を中心に個性を生かしたモノづくりを行っています。

羊毛を洗って染めて、手つむぎ手織りしたホームスパンは温かくて丈夫。原毛をそのまま染めずに糸にする場合もあれば、チェックやヘリンボーンなどの模様に合わせて、様々な染料を使って染める場合もあります。つくるものに合わせ設計書をもとにつくります。手つむぎの糸は、ふんわり空気を含んで弾力があるのが特徴。

写真は盛岡市にある植田紀子織物工房の植田さん。ちなみに、「N U K U M O R I」を担当する澤村さんと原さんは、同工房でホームスパンを学びました。卒業生である2人は、植田さんの技術を受け継ぎながらも、個性ゆたかな作品づくりに邁進中!ちょっぴりお姉さんの小山さんともアイデアを積みあげながら、「N U K U M O R I」シリーズがどんな展開を見せるのか、乞うご期待です!

設計図をもとにつくった糸を、機にかけて織りあげていきます。マフラーやストールはもちろん、服地やネクタイ、ブランケットなど、ホームスパンの製品バリエーションは実に多種多様。「MORIOKA TRAD」プロジェクトでは、こうした製品で使う生地を少しお裾分けいただき、鉄瓶まわりのオリジナルアイテムに生かしています。ホームスパン の風合いを、まずは身近な道具でお試しください。

engawa

「お茶とてつびんengawa」は、「kanakeno」が運営するカフェ&ショップ。鉄瓶で沸かしたまろやかな湯を使ったドリンクやランチメニューを楽しめます。「MORIOKA TRAD」プロジェクトの第一弾で生まれた帽子やマットは、「お茶とてつびんengawa」にて、展示販売しています。気軽にご覧ください。

「お茶とてつびん engawa」
〒020-0871
岩手県盛岡市中ノ橋通1丁目5−2 1F
営業時間:
水〜金/11:00-21:00
土日祝/8:00-17:30
(Morning L.O. 10:00)
(Lunch L.O. 14:30)
月曜・火曜定休

かつて写真館だった建物の1階を改装した店舗は、昭和レトロの佇まいを残す外観がオシャレ。店の奥には中庭を見ながらゆっくり寛げる和室も。

店の入り口を見上げると、こんな看板が!

一人でもゆっくり落ち着いて過ごせるカフェ店内。コーヒーや紅茶、濃厚バナナジュース、ビールやハイボールなどのお酒、カレーライスやスープなどメニューも色々です。

関連書籍

今回のプロジェクトにおいて、「LLPまちの編集室」からホームスパン等の情報や資料協力いただきました。県内の工芸や手仕事に関する詳しい情報は、「岩手のホームスパン 」「てくり18号・盛岡てつびん物語」なども、ぜひご覧ください。詳細はHPへ。